
◆黄泉(よみ)の国
いよいよ本格的に島々、神々を生み始めたいざなぎといざなみ。つぎに、炎の神さま(ひのかぐつち)が生まれます。この神さま、熱すぎました。生んだいざなみは火傷をします。この時の火傷が原因でいざなみは亡くなってしまいます。
一方、いざなみが火傷で亡くなるころ、いざなぎはその現場にはいませんでした。いざなみが亡くなったことを後から知ったいざなぎは、大変悲しみました。そしていざなみを黄泉から連れ戻そうと決意しました。
いざなぎが黄泉へ行くといざなみは姿を見られないように隠れていました。いざなぎは「そんなところに隠れてないで帰ろう」と声をかけました。いざなみは「私は黄泉の国の食べ物を食べてしまったので、醜く変わってしまったの。いざなぎに醜い私を見られたくないの。黄泉の国の神さまに、帰れるようにお願いしてくるから、ちょっと待ってて」と答えました。
いざなぎは待つことにしました。しかし、待っても待ってもいざなみは来ません。待ちきれなくなったいざなぎはいざなみの様子を覗いてしまいました。「見ぃたぁわーねー!!」醜い姿を見られたいざなみはキレちらかしいざなぎを追いかけました。
なんやかんやで中略。いざなぎは逃げ帰ってきました。
沼島では、この洞くつ穴口がこの世とあの世を結ぶと伝わっています。逃げ帰ってきたいざなぎは、黄泉でけがれた体を海の潮で清めました。この時、3人(3柱)の神さまが生まれます。右目から月の神、つくよみ。左目から太陽の神、あまてらす。鼻から海の神、すさのお。それら3人(3柱)が生まれたとされています。
広く一般的には、出雲にある坂道、黄泉比良坂(よもつひらさか)が、この世とあの世を繋ぐとされますが、沼島では、この洞くつ穴口(あなぐち)がこの世とあの世を繋ぐとされています。
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